第五十一条 (監事の代表権)

【第五十一条】
管理組合法人と理事との利益が相反する事項については、監事が管理組合法人を代表する。

解 説
管理組合法人の理事と、管理組合法人の利益が相反してしまう場合がありますが、この場合には、監事が管理組合法人を代表することになります。

具体的に、理事が一人だけの管理組合法人を考えてみます。この管理組合法人がマンションの外壁が汚れているので、清掃業者に掃除をお願いすることになりました。
一方、理事は、自分で清掃業の会社を運営しているとします。理事としては、自分の運営する会社に発注したくなりますよね。
発注する先が、適正な値段で適切な清掃をしてくれるのであれば、なんの問題もありません。しかし、自分の会社の儲けになることですし、管理組合法人には多少の損がでても、高い価格で掃除を受注させることもないとは言えません。

この場合、明らかに相場より高いのであれば、監事が後から気付くこともありえます。しかし、明らかにおかしくないとしても、最善を尽くしたと言い切れない場合があります。
例えば、3社から見積もりを取り、理事のやっている会社が2番手の見積もりだった場合、明らかに相場より高いとは言い切れません。そして清掃を頼む会社は、必ずしも一番安い会社がいい、とも言い切れず、実績や能力なども考慮する必要があります。この判断が妥当か、は人によって意見が異なることもあるでしょうし、一概に判断できるものではありません。
最終的には、判断した人(業者を決定した人)を信頼するよりないのですが、状況的に信頼できる判断を下せるか疑問がある場合には、そのような人には判断させない、というのが法律で監事の代表権を定めている理由になります。


藍事の代表権
理事と管理組合法人の間の利益相反事項がある場合、理事に任せておくと不正な行為が行われるおそれがあります。

例えば、管理組合法人が管理している敷地の一部を理事が借りる契約を締結する場合などは、賃料を安く設定して管理組合法人に損害を与える可能性もあります。

そこで無用のトラブルを回避するために、その事項については、監事が、理事に代わって管理組合法人を代表することにしたのです。

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