第五十六条 (残余財産の帰属)

【第五十六条】
解散した管理組合法人の財産は、規約に別段の定めがある場合を除いて、第十四条に定める割合と同一の割合で各区分所有者に帰属する。

【第五十六条の二】(裁判所による監督)
管理組合法人の解散及び清算は、裁判所の監督に属する。

2 裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。

【第五十六条の三】(解散及び清算の監督等に関する事件の管轄)
管理組合法人の解散及び清算の監督並びに清算人に関する事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。

【第五十六条の四】(不服申立ての制限)
清算人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。

【第五十六条の五】(裁判所の選任する清算人の報酬)
裁判所は、第五十五条の四の規定により清算人を選任した場合には、管理組合法人が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該清算人及び監事の陳述を聴かなければならない。

【第五十六条の六】 削除

【第五十六条の七】(検査役の選任)
裁判所は、管理組合法人の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。

2 第五十六条の四及び第五十六条の五の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。この場合において、同条中「清算人及び監事」とあるのは、「管理組合法人及び検査役」と読み替えるものとする。

解 説
管理組合法人が清算した後、残った財産は区分所有者のものになります。
元々、管理組合法人の財産は区分所有者から受け取ったものですから、残ったら区分所有者のものになる、というのは当然のように思われます。ただ、ものになる、というのは区分所有者に返す、ということを当然には意味しません。マンションが倒壊していれば積み立てた修繕費は用途がなくなるので、区分所有者に現金で返す、という場合もありえます。しかし、解散の事由の一つに決議による解散というのがありますが、決議によって解散した場合、区分所有建物自体が残っている可能性があります。この場合には、管理組合「法人」は解散しても、管理組合が新しくできますので、そちらに残余財産が移ることもあります。

区分所有者はこの残余財産について、規約に特に書いてなければ、持分に応じて自分のものになります。修繕積立金が持分とは別の割合で負担されていて、自分が負担した割合で返してもらいたければ、規約に書かなければなりません。

清算手続きが公正に行われることは非常に重要です。一度清算されてしまうと、おかしかったことを是正するのが非常に大変だからです。そのため、裁判所が全面的に介入することができるようになっています(といって、裁判所が一から十まで責任をもって公正に残余財産を分配してくれるわけではないのですが)。
残余財産がいくらになるか、計算するのは清算人です。清算人は裁判所に決めてもらうこともできますが、この場合には報酬も裁判所が決まることになります。また、裁判所は、解散、清算を監督し、いつでも検査を実施できます。検査をさせるため、検査役という立場の人を専任することもできます。ここで言う裁判所は、管理組合法人の所在地の地方裁判所になります。


残余財産の帰属
管理組合法人に残余財産がある場合には、規約に別段の定めがあるときを除き、専有部分の床面積の割合に応じて各区分所有者に帰属します。

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